こんにちは。
引き続き、ビゼー作曲のオペラ『カルメン』の解説をしていきますね♪
全部見ると長いので、一幕ずつ、気が向いた時に観るのもオススメです^^
この解説の前をまだご覧でない方は、こちらを先にご覧いただくと分かりやすいかと思います^^
オペラ【カルメン】二幕
リリアス・パスティアの酒場にて。ここは、カルメンがホセを誘った、セビリアの城壁近くの店です。(リリアス・パスティアは、店主の名前です)
カルメンのアリア(★酒場で踊り歌う華やかな曲)のあと、店主はそろそろ帰ってくれと言っています。ここは密輸組織の連中が来るから、役人に睨まれているから閉めなくては、と。
大尉がカルメンに、逮捕したときは悪かったなと話します。カルメンは「何の事?」と知らぬふり。カルメンを逃がしたのでホセは降格させられ、昨日やっと牢屋から出てきたことを知らせれます。驚くも、出てきたなら上等ね!とカスタネットを鳴らします。(このエピソードは、割愛されることがあります)
みんなに讃えられながら、人気の闘牛士エスカミーリョが現れました。(★華麗な闘牛士のアリアは有名です)
時間だから帰ってくれと促されて皆が去ったあとの酒場、カルメンと女たち(フラスキータとメルセデス)に儲け話があるんだ、と男たちが近づいてきます。「俺たちの作戦には女が手伝ってくれなきゃ」「私たちが必要なのね!」と五重唱。他の女性2人が賛成しているが、カルメンは一緒には行けないよ言います。なぜなら、恋をしているから!と。
遠くから歌声が聞こえ、ホセがリリス・バスティアの店にやってきました。
再会に喜び、愛を語り合う二人。大尉の為に踊ったと聞いて嫉妬するホセに、あなたの為だけに踊るわ、とカスタネットの音と共に踊るカルメン。そんな中ラッパの音が聞こえ、ホセは集合の合図だから行かなくてはと言います。ホセのつれない態度に「もう好きじゃない、とっとと行っちまえ」と怒るカルメン。「そんなの酷い、分かってくれよ」とホセは語ります。(★ホセのアリア)
カルメン:「本当に私のことを愛しているなら、遠く遠く、私を追ってくるはず。ラッパなんかない、上官も居ない。掟なんてあなたの思うまま。自由なの」
ホセ:「黙れ、お前のいう事なんか聞きたくない。軍旗を捨てて脱走なんて、不名誉だ」
(自由に生きるジプシーの女と、名誉をこれ以上汚せない男の、相反する立場と思い、葛藤が描かれていますね!)
扉が叩かれて大尉が入ってきました。ホセに帰還せよと命令するもホセは反抗、喧嘩になったので、カルメンは仲間を呼び、大尉は捕まり、この状況でホセは密売人たちの仲間になるしか選択肢はない、と誓いをします。
「ついておいで、平原へ、山の中へ。あんたらしさを取り戻せる。掟なんかない、自由なんだ」と皆が歌います。
オペラ【カルメン】三幕
密輸団たちは山道を進んでいます。
ホセはカルメンに強い言い方をしたことを謝るが、前ほど好きじゃない、と跳ね返されます。ホセが遠くを見ているるので聞くと、あそこに母親が住んでいると。
カルメン:「ここにはあんたは向いていない、何人も撃たれているから次はあんたの番かもよ」
ホセ:「君の番かも、また別れ話を持ち出したり、僕についてこないなら」
カルメン:「私を殺すの?タロットにでも出ていたわ。どうでもいいけど」
ホセ「君は悪魔だな」
【ロシア人メゾソプラノのエリーナ・ガランチャのカルメン素敵です♪】
(カード占いのシーン)フラスキータとメルセデスがカード占いをしています。「カードよ教えておくれ、どんな未来が待っているか。裏切るのは?愛してくれるのは?もう一度教えて」と歌います。
そこにカルメンが加わります。彼女が占う結果は、何度やっても“死”(★ここでもカルメンのアリアが歌われます)
三人税関吏が見張っているので、注意を引き付ける役を三人の女たちが受け持ちます。「税関吏は色男ぶって、おだてられるのが好き。私たちに任せて」というコーラスと共に、みんな持ち場に散っていく。ホセは見張りにつけられた。
(ミカエラがホセを探しにやってきました)ガイドは先に帰り、誰も居なくなった隠れ家に一人待っている。怖くはないと言ったけど、本当は怖いのです。神よお守りください(★ミカエラのアリアがあります)
人の気配を感じ、ホセが撃つと、が通りかかったエスカミーリョが現れました。エスカミーリョは、この山奥に恋するジプシーの女を追ってきたと話します。それをカルメンと知り、敵視するホセ。エスカミーリョも、ホセがカルメンの話していた兵士だと気づきます。二人はナイフで勝負になりました!
カルメンが中に入って止めます。エスカミーリョは、次の闘牛の試合に競技場に皆を招待する、もちろん愛するカルメンに観ていてほしいと言って去っていきます。
嫉妬を更に燃え上がらせるホセのところに、今度はミカエラが!女性が一人でこんなところに乗り込んでくるなんて、と驚く一同。
カルメン:「早く行ってしまいな」
ホセ:「おれはここに残る」
ミカエラ:「早くこんな人たちと縁を切ってよ。お母さんが死にそうなのよ」
母親の具合が悪いと聞き、とーっても後ろ髪引かれながらも、カルメンに「待ってろよ」と言葉を残して町に降りていきました。
オペラ【カルメン】四幕
広場にて。
コーラスは「2クアルトだよ!扇子、タバコ、オレンジは如何?」と歌う中、大尉が話している。ホセを母親の所で捕まえようとしたが行方知れずで、カルメンの新しい恋人はエスカミーリョだという事が語られる。(割愛されることがあります)
再びコーラス「広場の警察官は消えろ、消えろ!ほら、ほら、カドリーユ、チューロ、パンドリエロピカドール、エスパーダ」と次々に出てくる闘牛士に興奮しています。最後にエスカミーリョが盛大に讃えられ、エスカミーリョとカルメンが愛を語ります。
フラスキータとメルセデスがカルメンに気を付けるよう忠告をします。なぜって、ドン・ホセが紛れ込んでいるから。私は何も怖れない、あいつと話すわ、というカルメン。
皆が競技場にり、残されたカルメンの所にホセが姿を現しました。
よりを戻したいというホセ、もう愛していないというカルメン。
ホセ:「君のいう事は全て聞いたじゃないか。俺とお前を救ってくれ、救ってくれ。忘れないでくれ、捨てないでくれ」と。
カルメン:「私は嘘はつかない。譲らない。自由に生まれ、自由に死ぬの」
闘牛場の歓声とファンファーレの聞こえる中、ホセは更に強く迫ります。
「あいつが新しい恋人か、会いに行くんだな。そうはさせない、カルメン、俺と来るんだ」抵抗するカルメンは、「あんたが昔くれた指輪なんて!えいっ」と投げ捨てます。とうとうどうしようもなくなったホセは、ナイフでカルメンを刺します。
「俺を捕まえてくれ、殺したのは俺だ。あぁ、愛するカルメン」という言葉で、舞台は幕を下ろします。
(終わり)
オペラ『カルメン』の解説を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。オペラ鑑賞に役立てばうれしく思います。
最後に、オススメyoutubeの動画を載せておきますね。長いので、解説と照らし合わせながら一幕すなど焦らず楽しんで頂ければと思います。
※私がupしたものではないので、掲載元から削除された際にはご容赦ください。