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オペラ【ドン・ジョヴァンニ】第二幕

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こんにちは、ミミです!

モーツアルトの三大オペラの1つ、『ドン・ジョヴァンニ』の第二幕を解説します。よくある“あらすじ”では省かれてしまうような小さなエピソードも網羅しているので、これをお読み頂けば、舞台上で大体何が覆っているか把握できるので、字幕なしでオペラが楽しめる様になりますよ!

では、第二幕をはじめましょう~

☆これまでのお話は・・・登場人物とあらすじ / 第一幕  をご覧ください

  

  

オペラ【ドン・ジョヴァンニ】第二幕

  

(シーン1~)

レポレッロ(L)が召使を辞めたいと話したが、ドン・ジョヴァンニ(G)にお金をちらつかされたので、引き留まった。

(L)「あんな殺される思いをしたが、今回だけですよ。女どもの事を諦めてくれさえすればいいんです」

(G)「馬鹿を言うな!女はパン以上に大切なものなんだ」

(L)「なのに欺くんですか?」

(G)「それも愛なのだ、一人を愛したら他の女には不誠実、俺は全ての女に誠実でありたいのだ」

(G)はドンナ・エルヴィーラ(E)の侍女を口説きたいからお前に変装する、ああいう女は貴族だと警戒するから、と言って(L)とマントを交換します。

  

(E)がやってきました。(G)は離れた場所から声をかけます「私は悔い改めた、こちらへ来てくれ」と。これは、変装した(L)に彼女をそっと別の場所に連れ出してもらおうという作戦です!

(E)は迷いましたが求めに応じて近づいてきました。マントを交換した(L)を(G)だと信じ込み、愛を語り合います。

そして、本物の(G)が、どこかで騒ぎが起きているような音を立てて、変装した(L)と(E)はその場から逃げます。

ドン・ジョヴァンニの作戦大成功です!

(シーン4~)

マゼット(M)が武装をして村人たちと登場、(G)を探している様子です。

(G)はレポレッロとマントを交換しているので、(L)のふりをしています。(G)は「ドンジョヴァンニは近くにいる」と言い、村人を二手に別れさせます。

(G)は(M)と二人になり、(M)が自分を殺そうとしていると知り、油断をさせて所で攻撃をしかけ、(M)が痛みで倒れ込むと、逃げて行きました!

(いやぁ本当にひどい奴ですね・・・ミミの独り言)

  

(シーン6)

ゼルリーナ(Z)がケガを負った(M)を発見しました。痛みを訴える(M)に寄り添います。

ゼルリーナのアリア「あなたがお利巧にしてくれるなら、私が直してあげるわ、可愛い夫ね。特効薬をあげるわ、それは苦くもなく、特別な薬。この胸の鼓動を確かめてみて」

  

(シーン7~)ドンナ・アンナの屋敷の外

エルヴィーラはまだレポレッロが(G)に変装していることに気が付かない。(L)は(E)を上手く誘導し、置き去りにしようと離れていきます。

   

(L)は出ていくところで(M)(Z)と出くわし、ドンナ・アンナ(A)とドン・オッターヴィオ(O)も気づきます。ドン・ジョヴァンニだと思っています。

(M,Z,A,O)「私を裏切った悪人に死を!」

(E)「私の夫なの、許して!」

(M,Z,A,O)え、ドンナ・エルヴィーラどうしちゃったの!?

(L)許してくれ~!(正体を明かす)

(M,Z,A,O,E)なんと!レポレッロ!唖然!インチキ!

(全員)山の様に奇妙な考えが思いつく!

(L)この嵐の中を生き残れたら奇跡だ!

それぞれが(L)に対して怒りをぶつける。

  

レポレッロのアリア「みなさん、これは私の主人がさせたこと、同情してください。あっちに行こうとして、ここに身を隠すしかなく、逃げたかったんだ!」

そして、レポレッロはうまく逃げた!

  

※この後に、ゼルリーナに捕まって椅子に縛り付けられたりというエピソードもあるが、カットされる事も多いです。

※ドンナ・エルヴィーラの独白シーンも、カットされることが多いように思いますが、聞きごたえのあるアリアで、単独でも演奏されるので、歌詩を載せますね^^

ドンナ・エルヴィーラのアリア「あの情け知らずは私を裏切り、不幸にした。けれどもまた私は彼を許そうとするのよ。苦悩を感じ、復讐を語るけど、あの人の危機を見ると、心が激しく動揺するわ」

  

(シーン15~)※上記の内容がカットか否かでシーン番号は変わります※

墓場の近くにて

  

ドン・ジョヴァンニとレポレッロが落合い、話をしている。(G)は、(L)が死にかけたと訴えるが笑っている。すると、どこからか声が聞こえてきます。

近くの石像の碑には、“余を死に追いやった者への復讐のためにここに待つ”と記されてあります。(G)に殺された、(A)の父親、騎士団長の石像です。

(G)は石像対して、今夜の晩餐に誘えと(L)に言いつけます。拒否し、怯えながらも石像に伝えると、石像は頷き、「いいだろう!」と返事をします。

  

(シーン16)

オッターヴィオ(O)はアンナ(A)を慰め、自分の愛が甘い慰めになるだろう、と声を掛けるが、(A)にこんな時に何を言っているの!と返される。

(O)「これ以上に苦悩させるなんって、ひどい人だ」

ドンナ・アンナのアリア「ひどいだなんて、違いますわ、愛しい人よ。私の誠の愛をご存知のはず。あなたの悩みを鎮めてください、私の死を望まないのなら」

(O)私があの人の苦悩を分かち合えば、彼女のため息も少しは軽くなるだろう

    

(シーン17~)ドン・ジョヴァンニの館にて

(G)「音楽をはじめてくれ、わたしは楽しみたいのだ」と言って食事を始める。(L)はつまみ食いです。

そこへ、エルヴィーラ(E)が来て、「愛の証を試したいの、私はあなたの偽りを忘れるから、生き方を改めて」と懇願しますが、(G)は食事に誘うだけで効果はなく、(E)は怒って退場します。

(L)「あの苦悩に心が動かされない、石か、もしくは無いかだ」(独り言)

と、突然(E)の叫び声が聞こえ、(L)が見に行くと、怯えて戻って来て隠れてしまいました!

  

(シーン19)

(G)が扉を開けると、例の石像が晩餐にやってきたのです。さすがに予想外の出来事に(G)も驚きますが、自分が招いたのだからと、石像の食事を用意しようとします。

(石像)「私は外科医の食事はしない。他の欲望によってここに来たのだ。お前の招きでここに来た、次はお前が来る番だ」

(L)「(怯えて)旦那様、断ってください!!!」

(G)「わかった、参ろう!」

(石像)の促しで(G)は手を出すと、(石像)はとても冷たい手で握り返し、「生き方を悔い改めよ、最後のチャンスだ」と忠告しますが、(G)は従いません。

時間がない、と言い残して(石像)は消え、地下から陰鬱な悪魔たちの合唱が聞こえてきます。

(悪魔たち)「お前の罪に比べれば取るに足りない!来い!お前には悲惨な罰がある!」

ドン・ジョヴァンニは悪魔たちによって地獄に引きずり込まれていきました。

  

(シーン20)フィナーレ

登場人物たちが駆けつけるが、(G)は見当たりません。

(L)「探しても無駄です、巨人がやってきて、旦那様を地獄に引きずり込んでいきました」

(一同)「彼が見たのは亡霊に違いない!」

(O)「天によって復讐が遂げられた今、愛しい人、私を再び滅入らせないで」

(A)「愛しい人よ、あと一年待ってください」

(E)「私は修道院に入ります」

(Z、M)「私たちは一緒に家に帰ろう、夕食をとるために!」

(L)「私は居酒屋に赴こう、良い主人を見つけるために!」

(Z,M,L)「ならず者はペルセポーネとハーデスと住めばいい。善良な人々は陽気に歌おう、歌いつくされたあの歌を」

(一同)「これが悪事を為す者の結末、これはいつの時代も変わらない」

  

(おしまい)

(END)

  

ドン・ジョヴァンニは騎士団長の亡霊によって地獄に落とされてしまいましたね。

残された登場人物ですが、

ドン・オッターヴィオはアンナに今度こそ結婚しようと意味していますが、アンナはと言うと、「ショックだし、1年は喪に服したいから、まだ結婚しないわ」という感じ。オッターヴィオがちょっと哀れになります。(笑)

農民夫婦のゼルリーナとマゼットは仲良くお家に帰ってほのぼのしてますね。

みんなそれぞれの世界で幸せに暮らしてくれたらいいな、と思います^^

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