私は四年制音楽大学の声楽科を卒業後から年に4回はクラシックコンサートを自主開催し続けてきました。
進学という選択肢もありましたが、私はそれを選びませんでした。何よりもお金を稼いで人間として自立したかったのです。
しかし、芸能の道を諦めたわけではありません。働きながら活動を続けて行こうと思っていました。
ちなみに、声楽科を出た私の頭で当時考えられた進路は
- 大学院に進学する(とてもお金がかかる。親にも申し訳ない)
- 海外留学(こちらも費用がかかる。あと、不安(笑)
- 日本のオペラ研修所に行く(あまり興味がなかった)
- 就職(最初から除外)
- クラシック音楽以外の芸能活動をする(演劇など)
こんな感じで、大したことありませんです。笑
音大の声楽科に行ったのは、当初はミュージカルなど俳優になるための基礎として進学をすすめられてそれに従ったのですが、クラシック音楽の世界に足を踏み入れたら、クラシック音楽をやり続けたいという思いに変わっていたので、どうしたらクラシック音楽を続けられるかを模索するという事になりました。
卒業後はすぐにアルバイト、フリーターです。ただのフリーターではなく、目的のある“意志のあるフリーター”になろうと自分を鼓舞していました。
(会社員の道は考えてなかったのですが、音楽を続けながらそういう道もあったのかなと考えることもあります。それはまた後々書きたいと思います。)
そして、気持ち的には何かしなきゃまずい、という焦りがありました。そんな時、ちょうど、先輩から数人で共催する合同コンサートのお誘いを頂いたので参加することになり、こういうやいりかたも出来るのか、と、そこから自主開催の道が開けてきたと思います。
先輩方とのはじめてのコンサートは、小さなピアノのレンタルサロン、チケット2000円お客様30人ほどでした。キッチン付きのレンタルスペースで、休憩時間にはお茶とお菓子を振る舞います。アットホームなコンサートです。
このコンサートを経験して、主催人数を絞っていったり、最終的に私は“自分ならもっとこうしたい”というアイディアや改善点が浮かんできたので、だんだんと自分一人で主催して、理想的なコンサートを目指していきました。
今日は簡単に、私が自主開催コンサートの道を歩み始めるまでをお話させていただきました。
演奏技術を磨くことに終わりはなく、どんなトップレベルの人でも、真摯に音楽と向き合っている人ほど、自分の演奏に満足することはないのだと思います。
しかしそこで、自分はだめだ、と劣等感に苛まれ、自己卑下し、練習だけを続ける毎日ではもったいないです。
あなたの音楽を必要としている人がいるかもしれないです。
続けて、具体的なコンサート開催への道を書こうと思います。ではまた。