オペラ名曲

【椿姫】乾杯の歌

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こんにちは!

今日は、みなさんが「あぁ!あの歌ね!」と思って頂けるであろう一曲、

「乾杯の歌」の解説をしたいと思います♪

この曲は、華やかなパーティーの場面でグラスを片手に

かんぱ~い!

としている様な映像を見かけたり、楽しいイメージではないでしょうか。

これは一体どんな場面だったか!?

簡単におはなしすると、主人公の高級娼婦ヴィオレッタのパーティーで

後に恋人となるアルフレードが「(盛り上げる為に)詩を呼んでくれよ!」と知人に薦められ、ヴィオレッタも望むなら・・・と歌います。

途中からヴィオレッタも加わり、最後は合唱となる華やかな歌です。

では、歌詩をみてみましょう!

   

【椿姫】乾杯の歌

  

(アルフレード)

乾杯しよう!美しく喜ばしい杯に

そして、束の間の喜びに酔いしれよう

乾杯しよう、愛の甘いざわめきの中で

あの瞳が強大な力で心に向けるから。

乾杯しよう、愛の杯で熱い口づけを得よう!

  

(ヴィオレッタ)

みなさんとなら、楽しい時間を分かち合えるわ

この世は狂気よ。

愛は束の間のもので、生まれては枯れる一厘の花のごとく

だから楽しみましょう、熱い言葉が私たちを誘いますわ

  

(全員)

心から楽しもう、グラスと賛歌が夜と笑いを美しくする

このパラダイスに、新たな一日が現れるように

 

ヴィ)人生は歓喜する事にあるのよ

ア)恋をしていない人にはね

ヴィ)それを知らない人に言わないでちょうだい

ア)私の運命はそうなのですよ

  

  

  

歓び、や、楽しもう!という言葉が多いですね。

日本語では、喜び、と訳していますが、原語のイタリア語では

違う表現で書かれています。

一言に「喜び」と言っても、歌い踊り騒ぐ喜び、快楽的な喜び、心から楽しむ喜び・・・いろいろな意味を含んでいるようです。

ヴィオレッタは高級娼婦、この仕事というのは、誰もが成功するわけではなく、貧しい生まれの女の子が成り上がっていく世界。そこまでの道のりには、辛く悲しい事も山ほどあったでしょう。そして、やはり普通の世界ではないので、後ろめたさもあるわけですね。

そんな彼女は、パトロンから与えられたお金や、美しい物に囲まれて、今宵を快楽的に楽しむ!それこそ人生だわ!と、苦悩を消し去るようにも言っているわけです。

でも、アルフレードは、彼女の心の奥に隠していた、真実の喜び求めている事に気づかせるような掛け合いをするのですね。

絶妙だな!!!

と個人的に思いました。

繰り返すようで申し訳ないですが、

細かく見ていくほどに、「名作だという所以なのだな!」と感じます。

改めて「乾杯の歌」を聞いてみると

詩も、音楽も、更に深く感じられるのではないでしょうか!

それでは、また!

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