こんにちは、ミミです!
2020年10月1日は中秋の名月、
翌日10月2日は満月と、
日本では秋の月を愛でるのにぴったりな日が続いていました。
そこで、今回は、月にまつわるクラシックの曲を、何曲か紹介しようと思います♪
古来から日本人に親しまれているモチーフですが、
月にインスピレーションを受けているのは西洋でも同じ、曲も沢山あります♪
月にまつわるクラシック音楽
「月の曲」と考えてまず浮かぶのが
●ベートーベンの「月光」
これはピアノの曲です。しかし、元々は「月光」という題名ではなく、ピアノソナタ14番「幻想曲風ソナタ」という作品でした。
なぜ「月光」と呼ばれるようになったかは諸説あり、はっきりとしてはいないのですが、
ドイツ人の詩人のレルシュターブが「湖の波に揺らぐ小舟の様だ」と表現したことが発端だというのが有力な説だそうです。
2020年はベートーベン・イヤーですので、本当は「月光」というタイトルではありませんが、この機会にベートーベン作品に耳を傾けることはオススメです♪
●ドビュッシーの「月の光」
フランスの作曲家クロード・ドビュッシーは、印象派の作曲家として有名です。
そのドビュッシーの作曲した、これもピアノ曲ですが、「月の光」も大変有名ですので、どこかで耳にしたことがあると思います。
『ベルガマスク組曲』という4曲セットになった作品の中の第3曲目にあたります。
しかしこれも、元々は「感傷的な散歩道」という題で、後に「月の光」に替えられたそうです^^;
印象派というのは、風景などを見たまま描き写すのではなく、自らの受けた“印象”や空気感みたいなものを表現したいぞ!と手法を追及した方たちで、絵画の世界からそういうやり方が発生し、呼ばれた言い方です。
音楽の世界でもそういう表現を求めて模索したドビュッシーの音楽も、はっきりと見えないけれど確実に存在している空気や光などの自然のものを半音階などを駆使してそれを表現しようとしていると言えます。
月を歌う
上にピアノ曲を挙げましたが、私は声楽が専門なので、
月に関係する歌も何曲か紹介させて頂きたいと思います。
とにかく「月」というテーマ絞ると山ほど曲は出てきます!
それだけ、月に魅せられているというのは
土地や民族関係なく、この地上に生きるものとして共通しているエッセンスなのだと感じますね。
●Vaga luna 優雅な月よ
イタリアの作曲家ベッリーニの作曲した歌曲です。
歌曲というのは、オペラと違って、ストーリーの中の1曲というのではなく、単独の作品(又は何曲かセットになっていることもありますが)です。
ベッリーニは、美しい旋律を描くのが得意で、作品にはデリケートな印象を受けます。オペラも沢山作曲しました。
このVaga lunaという曲は、
「川のほとりで月を見上げ、愛しい人に私の恋する溜息を届けてほしいな」
という、センチメンタルで、でも希望も感じられ、水面がきらきら輝き、自然の風がやさしく吹いているいるのを感じる様な一曲です。
一般にはあまり流れる事がないので、この機会に聞いて頂けたらうれしいです♪
●オペラ『ルサルカ』から「月に寄せる歌」
チェコの作曲家ドヴォルザークは
「♪遠き~山に~日が落ちて~」のメロディーの『新世界』の作曲者です。
彼の作曲したオペラ『ルサルカ』は、人間の王子様と恋に落ちた妖精ルサルカのお話です。
その中で歌われるアリア「月に寄せる歌」という曲があります。
「月よ、遥か遠くから人々の住む場所を照らしている。
教えてください、あの人がどこにいるのか。
私がいつも愛しい人を抱いている、たとえ夢を見るような束の間だとしても。
伝えてください、私はここで待っていると。
あぁ、月よ消えないで、消えないで!」
非情に幻想的で、ドラマティックな1曲です♪
簡単にはなりますが、
月にまつわる作品を数曲ご紹介させていただきました。
金木犀の香る秋の夜、穏やかにクラシック音楽に心を委ねる時間などお持ちになっては如何でしょうか?!
それでは、また!