オペラ名曲

アリア【トゥーランドット】氷のようなお姫様

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こんにちは!ソプラノ歌手の岡田ミミです。

今日は、

プッチーニの最後で最大のオペラ『トゥーランドット』から

奴隷のリューの有名なアリア

「氷のようなお姫様」

を解説します。

  

オペラ『トゥーランドット』のあらすじは、そのうち書きますが・・・

簡単に書いておくと、

求婚してくる王子を残酷にも次々殺していくお姫様トゥーランドット、彼女に恋した王子が、夜明けまでに私の名前が分かったら私も死にましょう、でも分からなければあなたは私のものですよ

という約束をし、架空の街ペキンの民衆に、名前を探すのだ!と命令した後の場面です。

  

第三幕で、王子(カラフ)の名前を知っている奴だ!と民衆から連れてこられたティムール元王(カラフの父親)と、女奴隷のリュー。

仕え続けた目の見えない王を守ろうと、

「彼の名前(王子カラフの名前)は私の中だけにあります!」

と、自ら進み出ます。

その勇ましい姿に興味をもったトゥーランドット姫は

「その強さは、誰があなたに与えたの?」

と聞くと、

「それは愛なのです」

と答えるリュー。そして、「聞いてください、お姫様」と語り、歌い始めるのがこのアリアです。

  

【トゥーランドット】氷のようなお姫様

  

では、この歌の歌詩です。

あなたさまは、
氷のように冷たく覆われていますが
熱く燃える情熱には勝てず
あなたさまもまた、あの方を愛することでしょう!

この夜明けが来る前に
私は疲れはてて目を閉じます
あの方の勝利を
もう見ないでいるために!

  

こう叫んで、リューは刃物で自らを刺して自害し、息絶えます。

自分が死ぬことによって、愛するカラフ王子の命が助かる、

そして、愛する人が他の人と結ばれる姿を見ないで済む、

死によって今までの苦しかった壮絶な旅が終える事ができる、

色々な思いがものすごい勢いで駆け巡っていると考えられます。

短いアリアですが、少し前の情景を知ると、なんとも切迫した状況で、

思いの深い緊張感のある一曲なのかを感じられるのではないでしょうか。

  

今日は、プッチーニのオペラ『トゥーランドット』から

リューのアリア「氷の様なお姫様」

のご紹介でした。それでは、また!

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